POINT
ディーター・ラムスの哲学を継ぐ、シンプルかつ機能美に優れたデザイン 「良いデザインは目立たない」
読みやすい文字盤、視認性を高める針先の配色など、シンプルかつ機能美に優れたデザインは、現在のBRAUNデザインにも巨匠、Dieter Rams(ディーター・ラムス)の哲学が受け継がれている証拠です。視認性を確保するための針の配色や、文字盤を保護するセミ強化ガラスの風防、秒針の動作音が小さい静音設計のスウィープムーブメントなど、実用性も兼ねそろえたコレクションです。
家電デザインに革命をもたらしたBRAUN社
国際都市フランクフルトの郊外に位置し、古き良き伝統を受け継ぐ街、クロンベルグに1921年にマックス・ブラウンによってラジオ部品の製造会社として誕生した「BRAUN(ブラウン)」。Mid‐Century(ミッドセンチュリー)モダンデザインが世に産声を上げたこの時代に、ブラウン社創業家2代目当主のエルヴィン・ブラウンは「デザインは古き良きイギリス執事のように控えめだが、必要な時にはいつもそばにいる家庭機器が我々の理想だ」と述べ、家電デザインに革命を起こしました。以降、「全てのデザインは機能から優先される“機能主義”」を一貫し、革新的なデザインを数多く輩出したBRAUN社の家電製品は、今も尚、色あせる事のない造形物として、デザイナーやコレクターを魅了し続けています。
リビングだけでなく事務所にもオススメなサイズ
離れた位置からでも時間を視認しやすいサイズと、シンプルな文字盤のデザインが特徴のウォールクロック(BC17)は、従来のモデルには無かったセミ強化ガラスの風防を採用。人の出入りが多いリビングや事務所などのスペースでお使いいただいても、文字盤を塵や埃から守ってくれます。ホームユースだけでなく、コントラクトシーンなどにも期待できる「使えるデザイン」の時計です。
巨匠、Dieter Rams(ディーター・ラムス)
BRAUNデザインチームのチーフとして約40年間に渡り、500を超える名作を世に送り出した巨匠、Dieter Rams(ディーター・ラムス)。バウハウスデザインの流れを組む“機能が決定するデザインは、クロックやウォッチ等多くの製品がMoMAにも所蔵されています。彼の哲学とも言えるプロダクトデザインの心得とした、“良いデザインの10カ条”は、現代のデザイナー達にも多大な影響を与え、現在、世界中で愛用されている携帯電話や音楽家電等を通じてもその流れを確認する事ができます。Dietrich Lubs(デートリッヒ・ルブス)は、1938年ドイツ、ハンブルグ生まれ。船舶造形技師を目指す傍らブラウン社に勤務するが、製図技術が認められ1962年にブラウン社のプロダクトデザイン部に配属となる。1971年クロック部門のチーフデザイナーとなり、クロック・電卓部門のデザインを数多く手掛ける。1976年に発表した電卓『ET22』は、人間工学的デザインの見本として絶賛を受ける。1995年ブラウン社のチーフデザイナーに就任。ブラウンのポリシーを象徴するクロック類の殆どを手掛け、優れた機能性と普遍的なデザインを生み出した。その偉大なる功績は、十数年たった現在も多くの人々を魅了し続けている。