POINT
名作スタンダードチェアを含むプルーヴェコレクションが大幅にアップデート
2022年の秋の新作アップデートとして、名作スタンダードチェアでその名を知られる巨匠プルーヴェのコレクションが一新されました。過去のプルーヴェ製品のカラーパレットを参照し、プルーヴェコレクションのカラーバリエーションがアップデート。ベース(フレーム)カラーが既存のディープブラック、ジャパニーズレッド、ブランコロンブ(*エクリュより呼称変更)に加えて、 Gris Vermeer(グリフェルメール)、Blé Vert(ブレヴェール)、Bleu Dynastie(ブルーディナス ティ)、Bleu Marcoule(ブルーマルクール)が新しく追加され全7色のカラーバリエーションになりました。シート&バックレストは、お馴染みのナチュラルオーク、ダークオーク、ブラックピグメンテッドウォールナットの3色からお選びいただけます。
New historical colours – プルーヴェが家具や建築の金属部材のために開発したカラーパレット
プルーヴェが家具や建築の金属部材のために開発したカラーパレットは、実る前の青々とした小麦の色を表現した、Blé Vert(ブレヴェール)からバロック期を代表するオランダ人画家のヨハネス・フェルメールの作品にみられるグレーの色調を暗示するGris Vermeer(グリフェルメール) まで、様々な参考資料に基づいて構成されています。本来、「素材本来の魅力」を信じていたプルーヴェ自身は、腐食の危険性のある部材だけを塗装し、木やアルミニウムはできる限り未処理のままにすべきだと考えていました。しかしながら、防錆の実用的な利点を超えて、色を付け加えることで、彼の家具デザインにある特定のオーラが醸し出されることにも気付いていました。
1934年に初めて発表された名作
1924年に鉄鍛造を行うアトリエからスタートし30年後には300人もの工員を抱える工場を保有するまでとなり、建築的な発明を繰り返しました。革新的なフォルムを生み出し続けたプルーヴェの非凡さを端的に物語る椅子が1934年に初めて発表されたスタンダードチェアです。
機能を備えたフォルムの本質を見極める
いくつものバリエーションを生みながら1950年代に入っていよいよ完成形をみることになった「スタンダードチェア」。自らを建設家と見なしたプルーヴェは、機能を備えたフォルムの本質を見極め、その「本質」が意味する深さと凄みをこの「スタンダードチェア」は漂わせています。