65年以上の時を経ても年月を感じさせない斬新なデザインのペンダントランプ
1958年、ジノ・サルファッティは、ムラーノガラスの伝統的なシャンデリアを現代に蘇らせるため、「2097」をデザインしました。65年以上の時を経てなお、その年月を感じさせない斬新なデザインです。
歴史的に見ると、ムラーノガラスのシャンデリアは、金属製のフレーム周りをガラスが覆い、そのガラス面に施されたカットや装飾がキャンドルの光を拡散させて、広い部屋を美しく照らしていました。ジノ・サルファッティは、独創的なひらめきのもと「2097」をデザインしました。それは、機能的な役割を果たすケーブルと電球がデザインの主役となり、同時に装飾や構造の要素も兼ねるものです。これは、それまでのシャンデリアタイプの照明器具を構成・装飾していた、伝統的なガラスのカッティングやアクセサリーに代わる革新的な発想でした。
サルファッティは、この発想を具現化するための段階的にデザインに取り掛かります。まず、電球の灯数を増やしシャンデリア自体をより輝かせ、構造を完全に見えるようにしました。そして、フォルムを球形にし、エレガントな螺旋を縦方向に描くことでシャンデリアのデザインを一新させました。
中央に位置する本体は天井から吊り下げられたシンプルなチューブで構成され、そこに電球を支えるロッドが取り付けられています。それぞれの電球は、中央の本体からコードでつながっています。ロッドの長さはそれぞれ異なり、チューブの上方になるにつれて徐々に短くなり、球体の形を作り出しています。シャンデリアの目に見える部分の構造が決まると、サルファッティは、各段を異なる方向に回転させることにより、フォルムの強調とランダムな並びが生み出す美しさを表現しました。そして本体と電球をつなぐコードは、古典的なシャンデリアのイメージを維持しながら、同時にモダンなシャンデリアへの革命を成功させるデザインとなりました。
クローム、ゴールド、マットブラック、マットホワイトの4つのカラー展開で、18灯、30灯、50灯の3タイプのサイズからお選び頂けます。