POINT
幅広く知られるタスクランプのアイコン的存在
ANGLEPOISE(アングルポイズ)は、代々続く家族経営で今まで関わって来た人達との関係を、75年以上経った今でもとても大事にしています。創立者ハーバート・テリーの玄孫であるサイモンは、現在商品開発ディレクターとして経営に携わっています。ジョージ・カワーダインの息子であるデイビットは、アングルポイズと同じハンプシャー州で自社工場を経営しています。アングルポイズは、エンジニアリングコンセプトから誕生し、永い時を経てデザイナーブランドとして現在に至っています。誕生から75年以上を経た現在でも、デザイン通の人々の間だけではなく、一般の人々まで幅広く知られるタスクランプのアイコン的存在になっています。
英国を代表する10のデザインにも選出
75周年を迎えた2009年、ロイヤルメールの記念切手「英国を代表する10のデザイン」が発売されることとなり、その一つにジョージ・カワーダインによって誕生したエレガントなスタイルをもつ3本スプリング型「1227」がコンコルドやスピットファイア、2階建てロンドンバス、ミニ、ペリカンブックス、ポリプロピレンチェア、ミニスカートなどと共に選ばれました。同時にこの年「Original 1227」を復刻発売。この復刻版は、当時のフォルム、ナットやボルトの形状を残しながらも現代の電気基準に合う機能性を兼ね備えています。
ANGLEPOISE(アングルポイズ)のモダンな新境地
1990年以降、グローバルマーケットの時代に入ると安価なコピー商品が出回ってくるようになります。そこで当時の4代目経営者ジョン・テリーは、新しい方向性の改革の必要性を感じ、映画産業でビジュアルエフェクトの仕事に携わっていた息子のサイモンに相談をもちかけます。製品の誕生経緯とブランド価値を信じたサイモンは、会社の立て直しのため経営への参加を決心し、デザイナー志向のマーケットを対象としたブランドの再構築と新しいデザイン開発を試みようと考えます。そのヒントは自分たちの歴史の中にあると考えたサイモンは企業アーカイブを探索。偶然、コダックの”ポケットインスタマチックカメラ” や高速列車の“Inter City125″、ロンドンタクシーで知られるプロダクトデザイナー、ケネス・グランジの古いインタビュー記事を見つけます。その中で、自身の愛用品であるアングルポイズを「これはバランスのちょっとした奇跡」と表現していました。この言葉に直感したサイモンは、すぐに彼に連絡をとり次世代への商品開発を依頼します。そしてケネス・グランジは顧問デザインディレクターとして、サイモンと共にアングルポイズのモダンな新境地を切り開いて行くことを承諾。そこでは「Type 3」(2003年)、「Type 75」(2004年)、「Type 1228」(2008年)といったデザインモデルが次々と発表されました。そして現在もなお、ケネス・グランジと開発に取り組んでいます。
4色のカラー展開と拡張可能なアクセサリー
Type75のデスクランプは、ジェットブラック、アルパインホワイト、シルバーラスター、スレートグレーの4色展開。別売のアクセサリーをお使いいただくことで、例えばフロアスタンド(ブラック・シルバーのみ)や、卓上用の直付タイプ等としても幅広く使用できるフレキシブルなランプです。