パイミオチェアとともに作られた病を癒す結核患者のためのアームチェア
42 アームチェアは、「小さなパイミオチェア」とも呼ばれ、1932年にフィンランドの結核療養所「パイミオ サナトリウム」のプロジェクトのために、Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)がデザインしたラウンジチェアです。バーチ材によるカンチレバー型のフレームと、柔らかくしなる一枚の合板による座面と背もたれから構成することで、流れるような有機的な曲線を描く美しいアームチェアです。時間の経過とともに木材が変化したとしても、アームチェアのバランスが保たれるよう、肘掛けを兼ねたフレームは、ひとつのフレームを半分に分割して両端に設置する方法が採用されています。