POINT
まさにアルヴァ・アアルトの哲学を体現したもの
サヴォイレストランの内装デザインを依頼されたアルヴァ・アアルトとアイノ・アアルトは、エレガントな真鍮のA330Sペンダントをデザインしました。それはほどなくして「ゴールデンベル」という愛称で呼ばれるようになります。翌年、パリ万博のフィンランドパビリオンで発表された「ゴールデンベル」は、まさにアルヴァ・アアルトの哲学を体現したものでした。接合を施さない一つの真鍮から形作られたまるで彫刻のようなシェード部分は、その素材感からもデザインからも、アアルト夫妻が追求した合理的な美しさが感じられます。開口部の淵に等間隔に刻まれた穴はまぶしさを軽減し、さらにリングの穴から差す光は、温かく印象深い光の輪となり拡散されます。当時、アアルト夫妻はいくつかのプロジェクトのために壁付け型のゴールデンベルを生産しましたが、残念ながら大量生産には至りませんでした。そして現代になり、過去に存在したオリジナルのデザインに基づき、A330S ウォールランプ ゴールデンベルが、アルテック製品のラインナップに加わりました。
シーンやスタイルを選ばないウォールランプ
A330S ウォールランプ(ゴールデンベル)は、オリジナルと同様に接合を施さない一体型で作られています。本体素材は、真鍮によるブラスカラー。内側は、反射光を届けるホワイト塗装が施されています。当時と変わらぬ表情で、現代の私たちの暮らしを温かく照らし出してくれます。
温かなゴールデンベルの光に満ちたサヴォイレストラン
有機的なフォルムで統一された調度品が美しい、ヘルシンキにあるサヴォイレストラン。室内に差し込む自然光が温かなレストランからは、ヘルシンキの街を見渡すことが出来ます。そして、80年以上の月日を経た現在でもアルヴァ・アアルトのデザインによる照明、A330Sペンダント「ゴールデンベル」が灯されています。彫刻のような美しさ、柔らかな灯り、そして経年変化による味わいを楽しめるこのペンダントは、アアルト夫妻とアルテックの想いを過去から現代へと伝える存在です。