POINT
フリッツ・ハンセンの過去・現在・未来をつなぐ新たなコレクションシリーズ
ロンドンを拠点に活動するキプロス出身のアナスタシアデスは、長年抱いてきたデンマーク・デザインへの深い関心と「集合的な貢献」という思想に着想を得て、フリッツ・ハンセンのアーカイブピースを参照。伝統的なデザインの原型を自身のミニマルな表現へと昇華させました。アームチェアには、デザイナーとしてのアナスタシアデスの明確な個性が反映されており、コーア・クリントやポール・ケアホルムといったデンマークの巨匠たちの名作へのオマージュも見て取れます。素材の誠実さや純粋性、そして質感は、フリッツ・ハンセンが誇る卓越した技術力と職人技を体現しています。
レイヤーと構成要素が積み重ねられたアームチェア
アームチェアは、いくつかのレイヤーと構成要素が積み重ねられたものとして捉えることができます。背もたれは脚の上に乗り、脚は座面を支えています。座面は、フレームに成形合板を組み込んだ構造です。このチェアの本質は、各パーツの精密な関係性にあります。背もたれのカーブ、脚の四角いフォルム、そしてそれらの接合部。その接合精度はミリ単位で管理されており、背もたれに用いられる伝統的な木工技法「板材を薄くスライスして順番通りに接着し、湾曲させて形成する」によって実現されています。
空間に合わせて選べる、仕上げの異なる2種類の素材展開
アナスタシアデスは、アフターシリーズに異なる2つの表情を持たせるために、仕上げの異なる2種類の素材を選びました。アッシュ材は、まるで未加工のような質感でオイル仕上げが木目の自然な美しさを際立たせます。一方でバーガンディは、より深みのある木の風合いや、使い込まれた真鍮のような風格を想起させます。これは、アナスタシアデスが自身の照明作品にも用いる仕上げです。
より高い快適性を提供してくれる別売りのシートクッション
アームチェアには、より高い快適性を提供するため、ナチュラルまたはバーガンディカラーのレザーによる薄型のシートクッションを別売りで用意。クッションは、ウレタンフォームの芯材に、表面はレザー張り、底面にはラバーテックスを使用しています。