POINT
more treesが、スツールに込めた想い
人はみな、自然や森からの恵みを受けて生きています。森がおかれた状況や課題は地域によって様々ですが、森林大国である日本においては、森を健やかに保つために、適切に木を伐り、活用することが求められています。そこでmore trees(モア・トゥリーズ)は日本の木材を使ったプロダクトの開発などを通じ、「都市と森をつなぐ」をキーワードに活動を続けてきました。設立から10年を迎えた2017年、このキーワードの意味をあらためて見つめ直し、これまで以上に「つなぐ」の幅を広げ、世界中の人々が森について考えるきっかけを作りたい。日本の森が育んできた木の魅力や日本のものづくりの技術を活かすことで、さまざまな暮らしに長く寄り添い、世界中の人々にとって身近な存在となりたい。そんな想いを込めて、このスツールは作られています。
ものづくりへのこだわり、東濃ヒノキの魅力と職人の技術
スツールには、「more trees(モア・トゥリーズ)の森」がある岐阜県のヒノキの無垢材を使用し、地元の職人によってひとつひとつ手作業で大切に作られています。木曽五木の1つにも数えらているこの地域のヒノキは「東濃檜(とうのうひのき)」と呼ばれ、室町時代から続く産地で、寺社などの伝統建築物に古くから使われています。香りも良く、強度にも優れた日本を代表するヒノキの銘木です。
デザインを手掛けたのは、ジャスパー・モリソン氏と熊野 亘氏
「このスツールは、距離感を大切にしました。無垢なヒノキを使った、暖か味のあるフレンドリーな意匠は、適度な距離感で、人、物、そして空間を自然に繋いでくれるでしょう。by ジャスパー・モリソン + 熊野 亘」
スツールのデザインを手掛けたのは、プロダクトデザイナーのJasper Morrison(ジャスパー・モリソン)氏と熊野亘氏。「つなぐ」というテーマを通じて、more trees(モア・トゥリーズ)と日本の森、ひいては世界の森の未来につながるプロダクトを生み出したいという願いを込め、デザインを依頼したそうです。ジャスパー氏が長年にわたって培ってきた経験。「スーパーノーマル」という理念から生まれる普遍性。国際的な活動を通じたグローバルな視点。熊野氏が持つ新鋭ならではの豊かな発想。フィンランドで培われた森や木への親和性。ベースにある日本人としての視点。そんな、2人のデザイナーが持つそれぞれの個性をつなぎ合わせることで、多様なもの同士をつなぐ幅広い可能性を持った10周年に相応しいスツールが完成しました。
3種のスツールが奏でるリズム、シンプルさを活かした使い道
サイズは、「シングル」「ダブル」「ロング」の全3種がラインナップ。用途や人数に応じた使い分けはもちろんのこと、複数の『スツール』が寄り集まることにより、まるで音楽を奏でるかのようなリズミカルな表情を生み出します。また、シンプルなデザインを活かすことで、単なるスツールとしての機能にとどまらず、サイドテーブル、ベンチなど様々なシーンでの利用が可能です。暮らしを豊かにするアイテムとして、ぜひ自分だけの使い方をお楽しみいただけます。
使い手自らが「つなぐ」、最後のひと手間
スツールは作り手であるデザイナーの緻密な設計と、職人の精巧な技術によって形作られたパーツを、使い手が自らの手で最後に組み立てることで初めて完成します。作り手と使い手をつなぐだけでなく、使い手と新生活をつなぐきっかけをも生み出し、どんな人にも親しみやすいアイテムに仕上がります。無垢材の温もりと組み立てた時に湧いてくる愛着をその手で感じていただきながら、長く大切にお使いください。