POINT
着座姿勢を重視する考え方ではなく、身体にちょうどいい刺激を与えるため「動く」ことに注目
IT技術の発展に伴い、私たちのワークスタイルは大きく変化しました。PC作業の長時間化に比例するように身体の疾患を訴える人は増加し、ワーカーの大きな悩みとなっています。それは、デスクワークの間、指先でキーボードとマウスを触ること以外、私たちがほとんど身体を動かしていないからです。長時間同じ姿勢でいると、私たちの身体能力は低下し、身体の不調の原因となることは知られています。こうした背景から、着座姿勢を重視する従来の考え方ではなく、着座時にも身体にちょうどいい刺激を与えるため「動く」ことに注目。新たな人間工学的アプローチで、より自然で自由に座ることで、身心を開放させ健康的に座ることを目指したのです。
Trimension(トリメンション)- 世界初三次元シンクロメカニズムを採用した高機能チェア
人間工学に運動学を取り入れ、座面と背もたれの前後方向の動きに左右方向の動きを組み込んだ三次元シンクロメカニズム「トリメンション」。このメカニズムは、座面と背もたれを2つの個々に独立して動くスウィングプレートで結合し、前後左右の動きを連動させ、回転運動を実現することで、まるで人間の関節のような柔軟な動きを可能にしました。身体の自然な動きにこのメカニズムは追随し、背中の動きと腰の三次元的で柔軟な動きが連動。身体の動きの重心は、常に椅子の回転軸の中心にとどまるため安心感のある完全なバランスを保ちます。人が無意識のうちに行う身体の動きを自然に促し、その動きを椅子が柔軟にサポートしてくれます。
快適性と相互作用
・左右独立して柔軟に動くスウィングプレート
・柔軟で弾力性のある座面と背もたれフレーム(フレックスフレーム)
・耐久性、弾力性、通気性があり、緩衝効果と共に様々な姿勢に適応し快適な座り心地を提供する立体メッシュ素材のファイバーフレックスを採用。
(※オプションカラーや張り地仕様によって受注生産品)
直感的な操作性
・座面下の2つのレバーにより、座面高さの上下昇降、リクライニングの固さ調節・ロックを直感的に操作が可能です。
・スウィングプレートと一体化したアームレストは上下前後、内側・外側と動かしたい方向へ動かせます。
・シート奥行きは、シート前部を手で巻き込んだり伸ばしたりするだけで簡単に調整することができます。
(※シート奥行き調節機能はオプションとなります)
持続可能性
・メンテナンスを考慮したデザインにより、部材の取り外しや交換が可能。
・ONで使用されている部材の96.5%はリサイクル可能
(製造過程において一部すでにリサイクルされた部材を使用)
・最も信頼のおけるオフィスチェアの基準である米国グリーンガード協会の認証を取得。
・背もたれの取り付けをノックダウン方式とすることで輸送時のボリュームを45%削減。
世界中の優れたデザイン賞を受賞しています
世界中のデザインされた工業製品を選出するドイツのiFデザイン賞をはじめ、北米最大の世界的インテリアデザイン見本市である、ベスト・オブ・ネオコン2010で最優秀賞を見事受賞。他に優れたデザインに贈られる日本のグッドデザイン賞や、プロダクトデザインに対する多くの賞の中で最も権威あるドイツ連邦デザイン賞も受賞するなど世界中で非常に多くの高い評価を得ています。
ウィルクハーン社の徹底したエコロジー思想は、経営指針にも現れています
ドイツは、徹底した循環型の環境政策をとる環境先進国です。消費者が製品や企業の取り組みを見る目も非常に厳しく、環境に対する意識が高い国民性はよく知られるところです。ウィルクハーン社は、2代目フリッツ・ハーネの強いリーダーシップのもと、80年代後半から活動の全てにブレイクダウンして環境問題に取り組み始め、1990年には「目先の利益より環境を優先する」という環境宣言を発表。その徹底した企業活動によりドイツ環境賞(1966年)やアメリカ経済優先度評議会(CEP)の企業表彰(1997年)を受賞しています。例えば、ウィルクハーン社の工場棟は、自然保護設計・サスティナビリティ(持続可能性)建築で世界的に有名なトーマス・ヘルツォーク氏の手によるもので、天然材料あるいは再生可能な材料、再生材料を使用し、熱と光を最大限に利用した太陽電池や熱交換システムにより、電力消費や環境負荷が極限まで抑えられています。
1992年に完成した8,000平方メートルの敷地に建つ工場棟は、サステイナビリティーと太陽エネルギーを取り入れたデザインで世界的に知られるドイツの建築家トーマス・ヘルツォークによって設計されました。3つのガラス張りのホールと4つの高層架台が構脚構造でサンドイッチ状に繋がれています。十字に交差した鉄鋼のアンカー棒によるサスペンション構造の外観が視覚的な軽量感を映し出しています。自然光を有効利用するための高い遮蔽性を持った特別なガラス張りのファサード、化学物質を可能な限り排気するベンチレーション・システム、太陽エネルギープラントを持ち、温暖化防止と雨水を貯蔵するための緑化された屋根が備わっており、エコロジー建築のお手本と言えるでしょう。
1987年に着工され、翌年完成した縫製・椅子張り工場であるパビリオンは、大型吊り天井が特徴的なミュンヘン・オリンピック・スタジアム(1972)を設計して有名になった、ドイツの建築家フライ・オットーによって設計されました。木製の梁で構成された軽量吊り屋根式のテントのようなパビリオンが4つ並んで建ち、製造ラインの四方を壁で囲む従来の産業建築とはまったく異なって、その形状は風景に円満に溶け込んでいます。内部は高さ11メートルの天井から自然光が降り注ぎ、木のナチュラルな雰囲気が、健康的で効率的に働く意欲を引き出します。これらのパビリオンは世界的に人間指向の産業建築の教科書的モデルと見なされています。