「みんなの椅子」という愛称で親しまれてきた、勝手の良いシンプルな椅子
1947年にボーエ・モーエンセンがデザインした「J39」は、Yチュアのペーパーコードよりもやや太い手編みのナチュラルペーパーコード(ペーパーヤーン)を用いており、地中海地方に見られる伝統的な家具をベースに、当時流行したチークやローズウッドといった高価な輸入材ではなく、同じ土地で豊富に取れるブナ(ビーチ)やオークといった北欧材で作られました。発表から70年以上経った現代でも、色褪せずミニマリズムを感じさせるデザインは、「The People’s Chair(ピープルズチェア = みんなの椅子)」という愛称で長年親しまれているデンマークのベストセラーチェアで、誕生から途切れること無く生産され続けていることが、これを証明しています。
気高きデンマークデザインの系譜を継承するフレデリシア・ファニチャー
1911年の創業以来、一族で伝統を守りながらも、新しい試みにも積極的に取り組んできました。最初は小さな椅子張り工房としてスタート。その後、1950年代のデンマークデザインの主翼を担う企業として台頭し、今では国際的なブランドとして世界中で知られるようになりました。才能あるデザイナーと協力しながら独自の製造プロセスを開発。最新の技術力を持つ関連企業と連携しつつ、他の追随を許さないほどの高いクオリティを実現できるようになりました。“現代の本物” をつくり出すべく、我々は今でも日々努力を重ね、デザインの系譜をつないでいます。市場へと送り出される家具の一つひとつには、品質にこだわりつづける我々の歴史や思いが込められているのです。