POINT
カジュアルでありながらクラシックな風格
17ものパーツで構成されるローアングルの名作ラウンジチェア、CH25。カジュアルでありながらクラシックな風格をもつこのイージーチェアは、モダンなリビングに最適な他、サンルームやオープンキッチンなどにも適した軽快なラウンジチェアです。ペーパーコードが手作業で施されたこのイスの座と背の美しさには、目を見張るものがあり、背の両面と座の表面に芸術品のように美しく編み込まれています。
座面が低く使用感に優れたイージーチェア
椅子全体を覆うペーパーコードが印象的なウェグナーの代表作のCH25は、1950年に発表されたウェグナーがカール・ハンセン&サンにデザインした最初のコレクションの一つ。当時トレンドとなっていた、座面の低い、使用感に優れたイージーチェアという要望に応えたデザインとなっています。ゆったりと腰掛けることができる幅広い座面、座面と一体になった大胆な後ろ脚のアングル、そしてテーパーをつけ宙に浮くような前脚など、安定性と座り心地を追求した結果誕生した軽快なイージーチェアです。
オーガニックなフォルムとクラフトマンシップ
アーム付きの名作ラウンジチェア、CH25の特徴でもある座面と背に張られたペーパーコードは、なんと全長400mにも及びます。熟練の職人でも2重に張られたペーパーコードを張るためには約10時間もの時間が必要になります。第二次世界大戦直後の物資不足という背景もありますが、ウェグナーは、その強度と木材と同じオーガニックでナチュラルな風合い、高いデザイン性からペーパーコードを選択しています。もちろん、他のモデルと同じく職人の手作業によって一脚一脚丁寧に張られています。
現代に甦る、若きウェグナーとの恊働作業
Yチェアとして世界的に知られているCH24と、ペーパーコードが美しいラウンジチェアCH25は、発表以来65年以上に渡り、カール・ハンセン&サン社で製造されてきました。CH22とCH23は、製造が一時途絶えてしまっていましたが、今回の復刻に合わせてついに製造が再開。そして、幻のダイニングチェアCH26を加えた5つの椅子がコレクションに加わりました。若きウェグナーの稀有な才能が大きく花開いた初期のデザインとともに、カール・ハンセン&サン社との恊働作業が現代に甦ります。
美しい経年変化が楽しめる天然素材の風合いと、手作業で仕上げられたペーパーコードの座面
ペーパーコードの座面は、すべて手作業によって行われ、職人の手によって当時と変わらぬ手法で仕上げられています。ペーパーコードとは、樹脂を含浸させた紙を縒ったコード(紐)のことで、資源に制限のあった戦後に生産されるようになり、本来は収穫した農作物を束ねる用途で使用されていました。紙を縒ったペーパーコードは、革やほかの素材に比べてコストも低く、品質にばらつきがない上に、クッション性もあり、さらに使用感も優れている等の理由から椅子の座面に用いられてきました。また、手作業によって1本1本編まれているので、同じものがこの世に一つとして存在しません。適度な緩みによるフィット感や、表面加工を施していない為、経年変化による美しく自然な古色が楽しめます。
ペーパーコードのお手入れについて
定期的に掃除機でペーパーコードの間のホコリを取り除いて下さい。もし、誤って濡らしてしまった場合は、こすらない様に注意して水分を取り除き、陰干しして完全に乾燥するまでは使用を避けて下さい。無理にこすったり、濡れたままで使用すると、ペーパーコードの寿命を短くする恐れがあります。万が一の場合には、座面の張替えサービスも行っておりますので、安心して長く愛用いただけます。