晩年のヤコブセンの最高傑作ともいわれる「デンマーク国立銀行」を設計した際、トータルデザインに基づき家具や水栓器具等とともに手掛けたウォールクロック「Bankers(バンカーズ)」。わずか2つしか現存しない希少なオリジナルクロックを元に忠実に再現されたバンカーズクロックは、監修したテイト氏が最もこだわりをもった作品です。永遠の名作とも言われるバンカーズクロックは、インデックスの優雅なスパイラルが絶え間ない時の流れを表しています。一見細長い棒に見えるインデックスは、12個のブロックで出来ており、時間をグラフィカルに表しています。文字盤の中心である赤色は、オリジナルの色を忠実に再現し、モノトーンの中でのアクセントとなり、バンカーズクロックの魅力をより引き立てます。ミニマリズムとモダニズムを兼ね備えながら、シンボリズムをも彷彿させる創造性豊かな作品です。