POINT
優れた職人技巧と美しい佇まい
組み上げや仕上げ、座面のコード張りなど当時と変わることなく
一脚一脚丁寧に製作されています
18ものパーツから構成されるラウンジチェアCH22は、カール・ハンセン&サン社の為に初めてウェグナーがデザインをしたその最初のデザインモデルです。多くの要望があったにも関わらず、長い間復刻されなかった理由のひとつとして、複雑な製作工程があります。今回の復刻にあたり一部の工程は近代化されていますが、ほとんどの工程は60年以上経った現在でも発表当時と変わらない手法によって、熟練職人の手によって製作されています。
隅々まで検討し尽くして完成したデザイン
ゆったりと腰掛けれる幅広い座面、柔らかなカーブが印象的なアームの形状や、成型合板による背もたれには楕円形の埋木(キャップ)が施され、彫刻の様に美しいディティールを際立たせています。CH22 ラウンジチェアは、人間工学に基づいた素晴らしい座り心地を有し、独創的な構造とフォルムを兼ね備え、簡素化することによって誕生した隅々まで検討し尽くして完成したデザインと言えます。
コントラストを持つジョイントや190mに及ぶコード張り
CH22には、随所に優れた職人技巧を見ることができ、フィンガージョイントが美しい座枠のコーナーは、前脚と本体フレームをコントラストを持った木製のくさびで止めています。また、ペーパーコードが張られた座面は、封筒の裏側にある対角線を描くような模様が表れており、約190mにもなるコードを熟練の職人による手作業で一脚一脚丁寧に張られています。
現代に甦る、若きウェグナーとの恊働作業
Yチェアとして世界的に知られているCH24と、ペーパーコードが美しいラウンジチェアCH25は、発表以来65年以上に渡り、カール・ハンセン&サン社で製造されてきました。CH22とCH23は、製造が一時途絶えてしまっていましたが、今回の復刻に合わせてついに製造が再開。そして、幻のダイニングチェアch22を加えた5つの椅子がコレクションに加わりました。若きウェグナーの稀有な才能が大きく花開いた初期のデザインとともに、カール・ハンセン&サン社との恊働作業が現代に甦ります。