POINT
子供たちへの純粋でシンプルな想いから誕生したデザイン
Ray Eames(レイ・イームズ)は子供向けのおもちゃや家具を数多くデザインしています。1953年に発売されたこのEames Hang-It-All(イームズ ハング イット オール)もその一つで、これはチグレット・エンタープライズ社のプレイハウス部からの依頼を受けて製作されたものです。イームズ夫妻が、子供向けの製品を設計したのは、自分の孫や友人の子供たちに与えたい、という純粋に個人的でシンプルな理由からでした。
テーブルやチェアの為に開発した溶接ワイヤーの技術を活かした構造
イームズプロダクトの代表的なマテリアルである成型プライウッドを用いた動物、子供用の椅子やテーブル、厚紙や紙を材料につくった手の込んだ仮面、色鮮やかなおもちゃの積み木などと同様、イームズハングイットオールもまた、夫妻の家具デザインと同じく細部まで考え抜かれたデザインです。ハングイットオールのクモの巣のようなフレームは、イームズ夫妻がワイヤーベーステーブルやワイヤーチェアのために開発した、溶接ワイヤーの量産技術が活かされています。上下に配置した8つ大きいボールと、6つの小さなボールで構成されたマルチハンガーは、子供部屋や寝室だけでなくエントランスやオフィススペースなどあらゆる空間にも機能性を与えてくれます。遊び心あふれる製品ですが、機能性にすぐれており、ずっしりとしたコートやラップトップケース、ショルダーバッグなども掛けることができます。その他にも帽子、傘、ガウン、ジャケット、スカーフなど何でも掛けることができ、生活スタイルに合わせてお使いいただけます。届いたらすぐに取付けれるように、アンカーとビスも付属しています。
好奇心と果てしない熱情を創作に注いだイームズ夫妻
冒険心をたっぷりと持つチャールズ&レイ・イームズ夫妻は、好奇心と果てしない熱情を創作に注ぎ、夫婦によるすばらしいデザインチームを作りました。夫婦ならではの共同作業によって、家具が新たな展開を見せることとなり、すっきりとしてモダン。遊び心と機能性の両立。なめらかで、洗練されていて、美しく、シンプル。それが昔も今も「イームズ」らしさなのです。夫妻のスタイルと、Herman MIller(ハーマンミラー)社との関係は成形合板で制作したチェアを1940年代後半に発表したことに始まります。 その中には、MoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久収蔵品にもなったイームズラウンジチェアも含まれています。