POINT
程良い弾力性のあるウレタン素材により、クッション性を追求
中材には、数あるウレタン素材の中から選んだ、程良い弾力性のある素材を使用。カール・ハンセン&サンのレザークッションとほぼ同じ約3cmの厚みに仕上げ、クッション性を追究しました。また、Yチェアの座面に合わせて前脚と後脚部分の各コーナーを加工しており、座った時にずれにくく、座面にぴったりと収まります。
耐久性に優れ、長くご愛用いただけるKvadratのウール生地
1968年にデンマークで誕生したkvadrat(クヴァドラ)社は、個人や公共施設向けに製品を開発、提供しているテキスタイルメーカーです。高品質で耐久性に優れた生地と豊富なカラー展開により、当店取り扱いのフリッツ・ハンセンやカール・ハンセン&サンなど、多くの家具ブランドで椅子やソファの張生地に採用されています。
今回、当店のオリジナルクッションで使用した生地は、Tambourine Hallingdal(表面)、Hallingdal 65(裏面)の2種類。どちらもニューウール70%とヴィスコース30%の構成で作られています。
ニューウールとは、新しい羊毛だけを使用していることを示しています。Kvadratでは、主にニュージーランド産のニューウールが使われています。羊毛は耐久性が高く、再生ウールを新しいウールに混ぜて使うことがあるため、差別化を図るためにそのように呼ばれています。
また、ヴィスコースとは、レーヨン素材の一種で、最も古い自然素材の合成繊維です。シルクの代わりとしてドレスによく使用されていたほど、光沢や質感に優れています。耐久性と柔軟性に優れたウールと色に輝きと深みを添えるヴィスコースは、お互いによく補い合う素材です。紡ぐ前に両方の素材を先染めすることで、ファブリックに豊かな質感が生まれます。
そして耐久性の高さの基準となるのが、マーチンデール(耐摩耗試験)。金属板に生地を張り付けた上で、8の字に機械を摩擦させて、2本の糸が切れるまでの回数を測ります。日本ではあまり馴染みがありませんが、海外では一般的に使用されており、数値が大きいほど、より高い耐摩耗性があります。(※一般使用が1〜4万回、公共・商業施設が6万回以上)
この2つの生地は、マーチンデール値が10万回(タンバリン刺繍部分は5,000回)となっており、その耐久性の高さが伺えます。
別名「天然のエアコン」とも呼ばれるウールの特徴
快適
ウールは柔らかく通気性に優れた、心地よい素材です。断熱性と吸湿性に優れたウールは寒い気候にも暑い気候にも適しており、別名「天然のエアコン」とも呼ばれています。
耐久性
ウールファブリックは強い磨耗にも耐え、しわになりにくいという特性があります。摩擦に強く、弾性に優れたウールは年月を重ねた味わいを楽しめる素材です。
汚れに強い
ウールは他の繊維に比べて汚れにくいのが特徴です。ウールの表面には撥水性があるため、こぼした液体等がしみになる前に拭き取ることができます。
抗菌性
ウールの繊維は水や汚れに対して耐性があります。そのため繊維表面は微生物に取って魅力的な環境ではありません。また、カビ、バクテリア、ウイルスなどのさまざまな種類の微生物の成長を阻害する抗菌特性を持つことが知られています。