POINT
世界的に支持されるようになったトーネットの曲げ木
Michael Thonetは、蒸気と筋肉の力を使って木材を曲げて形にするという彼の発明により、現代の家具の基礎を築きました。1830年代に、彼はまず接着剤で煮たベニヤ板で実験し、最終的に「堅い曲がった木の家具」の開発に成功しました。現在、私たちは家具製造に使われている堅い曲げられた木をどこでも見かけますが、当時、無垢材を曲げることは革命的でした、そしてそれは今でもその魅力は失われていません。フランケンバーグの施設では、様々なベントウッド製家具を製造しています。そして、古典的な210 Rを完成させるには、合計147の作業ステップが必要です。
2番目のアイコンとなったカンチレバーチェアの発明
THONET(トーネット)は、当時多大なる影響力を持っていたバウハウスにも大きな関わりを持っており、素材自体が持つ能力を最大限に利用する方法が唱えられていた中で、1926年に生まれたカンチレバーチェアはまさにそれを体現しています。デザイナーの新しい発想と、鋼管という新素材の出会いによって発明されたカンチレバーチェアは、今でもトーネット社の定番として親しまれているチェアです。曲木椅子の代名詞とも言われる程になりましたが、曲木椅子だけを生産していた訳ではなく、その時代の建築家、デザイナーとともに常に新しいかたちを世に送り出してきた歴史を持っているのです。
THONET(トーネット) と BAUHAUS(バウハウス)
1919年、ドイツ・ワイマールで創立された美術学校と工芸学校を統合した教育機関「BAUHAUS(バウハウス)」。同校における教育・造形活動は、近代デザイン,建築に重要な影響をあたえました。THONET(トーネット)はバウハウスとのコラボレーションを積極的に行い、マルセル・ブロイヤーやミース・ファン・デル・ローエらとともに製品を開発し、ここから生まれたカンチレバーチェアでも、世界的な革新を起こしました。BAUHAUS(バウハウス)は、2019年に開校100周年を迎えました。THONET(トーネット)は、創業から200年を越える現存する世界最古の家具ブランドの一つであります。